きらびやかなシャンデリアの光が、広いホールへ集まった雪城学院の生徒たちを明るく照らし出す。
隅の方では楽器を抱えたオーケストラが生演奏を披露し、
中央に設えられたダンスフロアではその音に乗っていくつものペアがくるくると回っていた。
脇に寄せられたいくつものテーブルには彩り鮮やかな軽食がいくつも並び、
そのテーブルを囲んで何人かの少女たちが楽しげに談笑する。
(……ふぅ。これなら、立食パーティーは成功したと言って良さそうね)
和やかな空気に包まれたホール内を隙無く見渡していた私は、そう判断を下して肩に入っていた力をゆっくりと抜いた。
今まで、通りすがる同級生たちに笑顔を振りまきつつ顔色の悪い者はいないかと気を配っていたのだ。
そりゃあ肩に変な力も入る。
この立食パーティーでは
『お金持ち』側の生徒と『一般人』側の生徒の間で衝突が起こる
なんて事もしばしばだと聞かされていたので、それが不安だったというのもある。