(どうしよう!現実の敬太様には申し訳ないけど、

どーしても『天シン』の敬太様を思い出してしまう!!)



だって同じ顔なんだもん!性格は違っても同じ外見なんだもん!!


思わず原作の敬太様を思い出して、

とてつもない違和感を感じるハメになるんだよぉぉおおおおお!


……私はガックリと肩を落として、敬太様の方へ向き直った。



「すみません敬太様……。私はまだ、貴方をちゃんと見ることができないようですわ……
(現実の敬太様を、先入観なしで見る事ができないなんて申し訳ないなぁ)」


「そ、そうか
(突然何を言い出すかと思えば、『俺を(恋愛対象として)見れない』って……。
それはつまり、他に好きなヤツがいるって事か!?)」


「でも、絶対にいつか敬太様のことをちゃんと見ますので!待っていてくださいませ!!
(このままじゃ失礼だもん!いま目の前にいる敬太様を真っ直ぐ観察できるように頑張ります!)」


「あ、あぁ……
(でもこの星華の発言から考えるに、少しは俺も男として星華に意識してもらえるようになったのだろうか?
そうだと嬉しいんだが)」



お互いに勘違いしている事に気付かないまま、

妙にかみ合わない会話は私の部屋のドアがノックされるまで続いたのだった……。