みんなを見渡すと、見えたのは心配そうな表情。
だから、大丈夫って言ってるのに…。
「夢夏、」
「っきゃあ…」
誰かと思えば、陵にお姫様だっこをされていた。
私の差していた白レースの日傘は、奪われ、真帆が持っていた。
この日傘は、お母さんが誕生日に買ってくれたモノ。
こんなの買うお金は無いのに。
「降ろしてっ!」
「降ろすか、馬鹿」
「ッ、ぇ?」
いきなり吐かれた暴言に、私は目を丸くした。
そうね…、これが本性、か。
「奏、わりぃ。賭けは俺の負けだ。」
「………陵。」
「無理なんだ、アイツを思い出して」
陵はそういうと、私のこめかみに唇を落とした。
「さ、どうする夢夏」
「なによ…」
「俺の闇、聞く覚悟あっか?」
本当に乱暴な人……。
「なによ、今更。私にキスしてまでっ…」
そんなの。


