隣にいる真帆なんて、さっきまで震えていたのを今度は寄り一層眉をつりあげて目を閉じている。 まさに、怒り。 でも、香月が悪いワケじゃない。 香月はただ事実を秘密にしていただけであって。今回の媚薬だって。 「本当に、仕組んだのがそいつなのか?」 「……それ以外考えらんねぇだろうが。」 低く、ドスのきいた声で唸る椎。 久しぶりに聞いた。 あぁ、これが極道の息子なんだと気付かされる声。 それはまさしく、夢夏のためのだ。