ー奏夛sideー
明らかに様子がおかしい夢夏。
頬もピンク色に火照り、耳も赤い。
綾関係か、と考えたけれど違うようだ。
椎の手を握り、たまに小さく「ん…」と声を漏らしながら、気持ち良さげに目を瞑る。
なんだろうか、この症状は。
「夢ちゃん、何飲むー? これオススメなんだけどねっ!」
と、真帆の酒の説明の途中にぐいっとそれを飲み干す夢夏。
ちょ………やるじゃねぇの。
「ん、……おいしーよ」
とろんとした目で真帆を見つめる夢夏。真帆は口があほみたいに開いている。
「もっと…ちょうだい」
「……あ、はい…」
「やったぁ」
えへへ、と子供らしく笑う夢夏。
普通に可愛い。物凄く可愛い。
「なぁ…おかしく無いか?」
「そうだよなー…綾じゃねぇの?」
「ちげぇよ。てか、露出し過ぎだよな。
あと、涙目」
「………媚薬?」
「んな、まさか……だよ、媚薬なんてだれが仕組むんだよ」
「……………様子みるか」
何時もの間延びすらも忘れ、俺は真剣に夢夏を見ていた。
………誰が楽にしてやんだよ。


