まだ、その行為の意味は、私にはわからなかった。
_____「へぇ、そっちか…つまらない」
疲れた身体が水を欲して、キッチンのカウンターにあるグラスに入った液体をごくりと飲んだ。
冷やされていく身体。けれど、
「ぁっ、熱い…っ」
じわじわと、身体の芯からほてり始めていく。なんなんだろうか、この熱さは。
胸元を抑え、くらくらする頭を下げて耐えていたら。
「夢夏……? なにしたんだよ」
「かなっ…だ、大丈夫よ…」
「……クーラーつけとく、ちょっと薄着に着替えてこい。それでも熱いならなんとかするから」
「ん……わかったぁ…」
「……夢夏?」
とぼとぼと、廊下を歩き、薄い桃色のベアワンピースを着る。
何か羽織ろうかな、と思ったけれど、熱さがさっきより増している気がしてやめた。
そしてまた部屋を出て、廊下の壁に寄りかかりながら歩く。
壁が冷たくて気持ちよかった。
リビングに入ると、もうみんなが揃っていて、綾がお酒を氷の上で滑らせていた。
「お待たせ、みんな」
「おら、テメー酒冷やせっつったろあほ」
「ごめんなさい…忘れてた……」
「…まぁいい。夢夏、座れ」
「…うん」
されるがままの私は、定位置に座り、隣の椎に寄りかかっていた。
熱くて、熱くて。
ひんやりした椎の手を、無意識に求めていた。


