「 罪深い女だねぇ、つくづく」

「それって、どういう意味な……っ⁉︎」


奏夛と話していると、突如ホールドされた体。

犯人は、勿論。


「椎?! やめっ…」

「だめだ、この色魔と目をあわせたら死に至る」

「妬かせといてその寸止めかー?
今日は随分夢夏に甘いな〜」

「あぁ、でもこいつを甘くするなといっても無理だ。」

「ふぅん……」



やけに冷たい視線を椎へ送り、小さく溜め息をついた奏夛は、香月からワインを手に取り優雅に口に含んだ。


「さぁさぁ、飲もうぜ」

「え、えぇ」

「たっだいまー!お菓子、一緒に食べようよ夢ちゃっ…いやー!!」

「真帆? ッ、違うの‼︎ 離して椎!」



真帆達が帰ってきたのにもかかわらず、私を腕でホールドする椎。

真帆は大袈裟にスーパーの袋をバサリと落として、椎の肩を揺すった。


「しゃあねえな…またやらせろ夢夏」

「夢ちゃああああん」

「……大袈裟なのよ、真帆」