香月に優しく微笑んで、二人から少し離れたソファーに座ろうとすると椎に腕を引かれ、椎と奏夛の間に座る。
すると、
「お前は世界で一番俺らに愛されてるんだ、困ったら頼れよ」
そう椎に言われ、私を体ごとすっぽり自分の胸に納めてしまった。
いつもの会長らしいパリッとしたワイシャツでは無く、心を許す私達だけに見せる着崩した制服の椎。
ワイシャツを綺麗に肘の少し下辺りまで折るこのスタイルが私は好きだ。
「………あっ、ごめんなさい!ぼーっとして」
「、くっ…はは、見惚れた?」
「え?! 違うっ…くないんだけどっ
そのっ、あのっ、」
あたふたする私を見て王様はにやりと不敵に微笑み、私の髪を一束掬うと。
「奏夛が妬いてるから、かまってやれよ? 」
と言い、ちゅっ、とリップ音つきのキスを髪に落とし微笑んだ。
「………甘い…………」
クラクラする頭を支え、奏夛を恐る恐るみると。
「あー…、胸焼けしそうだわ〜」
と、これまた色気を無意味に放出させ、眉尻を下げ色っぽい瞳で私を見つめた。
あなたの表情の方が胸焼けするわよ!