瞼を開ければ「現実」で。


さっきまでの「夢」なんて、
すぐに消えてしまった。


「………あ、手紙…?」


起き上がり、机の上をみると
母からの置き手紙。

父とは離婚してからはさっぱりあっていない。



『ゆめへ。

ゆめ、あんた今日から高校生になるのよ!しっかりしなさい!

あ。高校はね、地図書いといたからね~
バイバイゆめ~』



手紙の内容はコレと高校までの地図だけだった。


そうだ、私、高校生か。


かと言って、今まで母は「もう行く高校は決まってんのよ。勉強なんていらないわ」と言い、勉強はしないでバイトをしていた私。


………実感がわくはずも無いな。