椎の言葉と共に、その場から帰る魅月の生徒達。
じっと生徒の様子を見ると、みんなスッキリした顔つきで、大きな怪我は無いらしい。
あぁ良かった。
大きな怪我人がでなくて。
「夢夏ちゃあああああん!」
「妃優先輩!」
私を見つけ次第真っ先に走って抱き付いてきたのは妃優先輩。
猫耳パーカーが可愛いけれど、気になるのは手についてるメリケンサックだ。
「良かった無事で!! 耳っ、耳貸して!」
「は、はい」
妃優先輩に耳を近付けると。
『ヤられてない?』
『何をですか…?』
『そりゃあ ピ──────────とかピ────だよ!! 夢夏ちゃんって敏感な方だからさ。
良かった本当にピ────がされてなくて』
「ひっ、妃優せんぱっ、止めてください」
本当に悲しい。
可愛い可愛い妃優先輩が、放送禁止用語を使うだなんて。