嵩 side
「魅月について分かりました、嵩さん」
「…………やっとか」
「すみません…、でも今年度のメンバーは、全員一年生ですし、欠点があります」
「へぇ、今年はどうやって楽しませてくれるのかな、魅月高校生徒会サンは」
赤のソファーに腰をかけ、林檎を一口かじる。
赤。
俺の大好きな血と、勝利の色。
「ほら、魅月相手じゃ勝てないってどこも潰そうとしないっしょ?紫音、いつまでもあそこが1位じゃ嫌なんだよ俺は」
「はい、俺もです。」
ここの学校、鷹松高校は、今の所2年の俺が生徒会長を引き継いで。1年の紫音が副会長だ。
鷹松は魅月同様男子校だが、大体は不良ばかりが集まる。
だから、喧嘩はそれなりに負けねぇがやっぱり考えて動かないと勝算が無いわけだ。
「負けたくねぇなあ、魅月にはさぁ」
「………嵩さん、実は、魅月に秘密があるみたいで。」