東のトップの極道、暁豹。
暁豹は、南の朱雀とも関係が友好で。
白虎を潰そうとすれば、潰せる可能性が高い組。
「あ、お母様」
おはようございます、と言おうとすれば。
「夢夏・・・・・・・・逃げるわよ」
そうお母様はおっしゃった。
「な、お母様?なにを」
「無理なのよ・・・。貴方だってわかってるでしょう?」
「何が「あの人の」」
空気が冷たく感じる。
逃げられるワケがない。
この組から。
「愛は重い。堪えられない」
「ッ・・・・・・・」
私もわかっていた。
お母様は、夜。
いつもいつも、苦しんでいた。
「お母様、逃げるなら、遠くへ逃げなければなりません。私は、出来る限りお母様についていきます」
だからこんな事をいった。
私は目を瞑り、昨日の夜の事を思い出した。