じゃ、なんで…?

「普通の転勤。最初っから分かってたんだけどね…」

「今日でお別れ…?」

高岡がふっと優しく笑った

「そ、じゃあ、翼くんをよろしくっ」

ちょ、ちょっと待ってよっ

「お別れの言葉も、プレゼントも何もないじゃんっ」

「やめてよ、そんなガキっぽいこと」

でも…

「私、二重人格姫だから」

高岡は、ひらりと手を振って去っていった