もう外は暗くなっていた。 まだ7時だったが 冬の夜は暗くなるのが早かった。 ひたすら走る。 ヒールの靴を脱ぎ片手に持ち 冬の夜を駆ける。 夜が明けてしまう前に探さないと もう会えない気がして。 真冬の風が 肩や腕や足に ドレスの下から 肌に突き刺ささろうも 真っ赤に肌がかじかんでも 寒さなんて 感じないほど リイキの姿を探しに あの海まで走った。