『ねぇ。』


「ん?」


『もうとっくに5限始まってるよ。』


空き教室の壁にかけられた時計を見ると
すでに授業が始まっていたことに気づいた。



「あぁ。知ってる。」


『戻る?』

彼の顔を見上げた。


「いや、もうバックレる。」


『うん。』



それから、一緒に放課後までそこで過ごした。

そうしていると、今までしていた喧嘩が
アホらしかったなとすごく感じた。