「ただいまー」
蓮におんぶされたまま家のドアを開ける
「おかえ.....ってなんつー状態だよこれ」
奥から出てきたお兄ちゃんの目が点になる
うん、まぁそうなるよね.........
「取り敢えず座れ、愛蘭....どっか痛いのか?」
何も知らないお兄ちゃんは心配そうな顔してる
「うん.....まあ」
話長くなるから曖昧に返事
「じゃあ後で話し聞く。あと蓮ありがとな」
「いえ、これくらい大丈夫っす」
こんな重たい豚を運んで来たのに全然疲れてなさそうな蓮。
どんだけ.......
蓮、恐るべし!
「じゃあ愛蘭、何があったら話してみ?」
本当は話したくない
話せば思い出すから
でも引きずりたくはない
ちゃんと前を向かなきゃ


