――会長が、モデルのようなキレイな女性と歩いていた…?

そんなまさか、
「会長に美人の彼女か…」

その言葉に、あたしは後頭部を鈍器で殴られたような気がした。

会長の彼女は…あたしだよ?

そう言いたいのに、唇が動かなかった。

「でもお似合いだったから…まあ、いいんじゃない?」

何がいいの?

お似合いだったら何でもいいって訳?

会長の彼女はあたしで、あたしは似合わないって言いたいの?

その時、
「おはよー!」

ポンと、誰かに肩をたたかれた。

視線を向けると、委員長だった。

「ああ、おはよ…」

あたしは、ちゃんと委員長にあいさつできただろうか?