「初(うい)、お母さんね、再婚しようと思うの」


お母さんからその話を聞いたのは、春休みに入ってすぐのことだった。


「だから、今の学校のお友達とかとも離れなくちゃいけないんだけど…」


リビングのテーブルに座っているお母さんは申し訳なさそうにうつむく。


私はそんなお母さんにずずいっと詰め寄った。


「全然へーき!お母さん、よかったね!!友達とはケータイで連絡もできるし、大丈夫!!」


私がそう言うと。


お母さんは安心したように「そう?」って笑った。