ボクが、あのギリシャバーガーの店で、感じた、泣きたいような思い。

堀井はずっと、感じていたのかな。

ボクが気付いていない間、ずっと。



「ごめんね」



他に、どう言っていいかわからなくて。

謝ったボクに、堀井が、笑う。



「やだ、謝らないでよ。まこちゃん。私が、勝手に好きだっただけだし。私じゃダメだってこと、ずっと、わかってたし」



笑いながら、堀井の目から、涙が、一粒流れる。



「やっぱ……ホントに、私じゃ、ダメなんだね」

「……ごめんね」

「だから、謝らないでってば」