一週間後。


ボクは陸さんの家の前で、びっくりしていた。


大きな門。
その奥に続く庭。


もしかして、陸さんてお金持ち?



「陸さん。ここ?」


自動で開く門にちょっと後退りながら、ボクは陸さんを見上げた。



「そう。どうぞ」



何でもないかのように、陸さんはボクの肩を軽く押す。


ボク、もしかしてとんでもない人と付き合っているんじゃないのかな。



中に入ろうとした時。



「祐介君」



後ろから、声をかけられた。

振り返った陸さんが、顔色を変える。



「何しに来たんだよ、あんた」

「自分の息子に、声くらいかけてもいいだろう?」

息子?

っていうことは、陸さんのお父さん?



うわあ、どうしよう。