すると目の前の大きな木の陰に人らしきものが見えた。


!!!助けを求めるしか!!!


あたしは唇を噛み締めて木の下まで走った。


「あのっ!!すみま...」


するとそこには



サラッサラの黒髪に

女の子みたいな大きな瞳と長いまつげ。

鼻は外国人みたいに高くて唇は薄い。


この高校の制服を180cmはあるスラッとした体型で

雑誌のモデルさんみたいに着こなしていて、

なんか...芸能人みたいな人がいた。



...これって、小説によくあるパターン!!じゃない?!

彼は王子様みたいに優しくて...お姫様抱っこで

あたしを夢の国へ...さ・ら・う...////きゃっ




顔を真っ赤にしたあたしを不機嫌そうに見上げ、

彼は立ち上がるとスマホを制服のポケットにしまって

目を細めた。


「あんた、誰?」


そしてひとこと。




「...え?」