「おやすみ…」

「あ…」


源喜さんが外に出たと思ったら…

そのまま消えてしまった…


すぐに窓から顔を出したが、もう源喜さんの姿はなかった。

私は窓を閉めて、ベットの上に座った。




まだ胸がドキドキしてる…

こんな夢のような出来事が…現実に起こっているなんて…

やっぱり夢なのかな…



さっきまで源喜さんが座っていた方に目をやると、机の上の飾っているヒマワリが目に入る。





その時、花瓶の中にさしてあるヒマワリが、一本増えていることに気がついた。



源喜さんが、置いて行ったの?

いつの間に…



私はヒマワリの花を手に取り、顔に近づけた。

やっぱりいい香り…



ヒマワリを手に持ったまま、また窓を開け、外を覗いてみる。

源喜さんの姿があるわけもなく、私はそっと窓を閉め、鍵をかけた。




ヒマワリを花瓶に戻し、自分のベットの近くに置いた。

そして布団に入ると、すぐに眠気に襲われ、そのまま夢の中へ…


ヒマワリのいい香りが、私を包んでくれた。


こんなに心地良い眠りは、

生まれて初めてだった。