「これ、指輪!?」

「遅くなったけど…」

「ううん、いいの!……嬉しい」


源喜さんは私が持っている指輪を取り、左手の薬指にそっとはめてくれた。




「それはもう外せば?」


源喜さんが、私の右手の薬指にしている指輪を指差す。

これは以前、私を守るために源喜さんがくれたお守りの指輪。




「これも大事な指輪なの!」

「へえ。俺は1つでいい」




そう言って源喜さんは、私に自分の左手を見せてきた。

源喜さんの左手の薬指には、私の同じ指輪がはめてある。


私はとっさに、源喜さんに思いっきり抱きついた…

源喜さんは私を強く抱きしめ、耳元で…




「俺と結婚しろ」

「……命令?(汗)」

「そ。」

「フフ。いいよ」


初めて会った時と、同じセリフだ……



私の目からは、涙がこぼれた。

源喜さんは、私の涙を指でなぞったあと、優しいキスをした…



「………んっ……っ…」



キスはどんどん激しくなる。



「ちょ、ちょっと!」

「ここ妖怪1人いねえし、いいだろ。今日はここで……」

「嫌ーーーーーっ!ロマンチックな結婚式が台無しっっ」