「もう時間だわ…お母さん、もう行くわね」


百合さんの体はキラキラと輝き始め、フワッと宙に浮いた。



綺麗…

本物の女神さまみたい……




「みんな…ありがとう・・・あなた…みんなを頼みますね……」


百合さんの体は、天高く登っていた…

そしてたくさんの光に包まれて、消えてしまった………



百合さん、さようなら。

ありがとうございます…


私も、来世であなたと出会いたいです…



私の目から、また涙がこぼれた。





「行ってしまったな…」


大傷を負ったお父さんが、ポツリと言う。

表情は悲しみよりも、なんだか晴れ晴れしいものだった…




「親父。こいつの後処理はどうする?」


源喜さんは、辰彦の死体を指差した。