「だから無理だって……キャーーーーっ!」


渦がおさまったのか、源喜さんは勢い良く辰彦のいる地面の方へ飛んでいく。

刀を持ちながら、源喜さんに必死でしがみつく私。




ドドドドドド………ドドドドドド!



真後ろでは、水の流れる音がする。

髪や体に、水しぶきがぴしゃぴしゃと飛んでくる。


振り返ると、私に化けた辰彦が、水の中で苦しそうにもがいている。







源喜さんは手を、その渦の中に入れた。

すると…




ドドドドドド…ドド…………ド……



!!!


水の渦は、だんだん力を失っていき、次第に消えてしまった。




「す、すごい…」


辰彦は苦しそうに、その場に倒れ込む。

もう相当なダメージを受けている。





ガシッッッ





「!」