あくびをしながら、軽い口調で言う源喜さん。




「…ありがとうございました」


一瞬立ち止まって、先を歩く源喜さんに軽く頭を下げた。

源喜さんは振り返り、ふわっと微笑んだ。



その顔が眩しくて…

カッコ良すぎて…

見とれてしまった…





“お似合いだと思うけどなぁ♪"



珠紀がからかったあの言葉が、頭を何度も駆けめぐる。




私…

源喜さんに、惹かれてるの…?




「なぁ…」

「え?」


急に立ち止まる源喜さん。



「遠回りして帰ろうか」

「…っ!」


源喜さんの言葉に、胸が高鳴った。

こんな気持ち初めて…


私は「…うん」と小さい声で言った。

源喜さんは、また微笑んだ。



また、

胸が高鳴った。