ゆっくりと声のする方へと顔をあげる。 『真綾…来てくれたんだ。』 そこには凄く気まずそうな顔をしている真綾がたっていた。 しばし、気まずい空気が私たちの間にある。 聞こえるのは時々通る車のエンジン音だけ。 私はこのままじゃ何も進まないと思い、重い口を開いた。 『真綾、真綾は…廉が好きなの?』 勇気を出してだした言葉に彼女は目を見開く。 「…そ、そんなわけっ…!ないよ…」 必死にそう否定する。とても悲しそうな瞳で。 真綾のこんな悲しそうな顔を見るのは初めてだ。