それは美紀からのSOSだった。
連絡を受けて、大阪の祖父を沙耶が訪ねて来た。
そして又……。
今度は美紀の祖父に向かって、智恵の愛を説明する。
沙耶はボロボロだった。
それでも食い下がる。
祖父が根負けするまで、二人の愛の遍歴を説明してくれた。
二人の同級生だからこそ解ること。
智恵の人柄・世界観。
そして初恋故の重み。
智恵が愛した正樹。
その娘に憑依してまで愛を貫く。
でも決して浮気ではない。
きっと真吾は、そんな智恵だからこそ愛したのだ。
祖父はその事実を沙耶の心意気で悟った。
――パパが好きか?――
美紀に聞く祖父。
美紀は大きく頷いた。
そして祖父はやっと婚約を承知した。
秀樹と直樹が慌てて帰って来た。
二人は大阪行きを画策したことがバレたのだと思ったのだ。
でも祖父は、美紀の卒業式に出席するために大阪から駆けつけたと説明した。
まだだいぶ時間はあったのだが、他の口実は見つからなかった。
――君達のことも相談したくてね――
「親父にはまだ何も?」
祖父はそっと頷いた。
――君達は好きにすればいいよ――
そのメモを見て、二人はふっと胸を撫でおろした。
二人はその後、大の家に向かった。
実は大が一番騒いでいたのだ。
美紀ちゃんに何かあったのではないかと……
大はのんびり屋だったけど、美紀に関しては鋭かったのだ。
結婚式は卒業式後に正式に決まった。
それなら、祖父が出席出来るから。
そう思いながら正樹は苦笑いをした。
元々そのつもりで式場をおさえていたことを思い出したからだった。
連絡を受けて、大阪の祖父を沙耶が訪ねて来た。
そして又……。
今度は美紀の祖父に向かって、智恵の愛を説明する。
沙耶はボロボロだった。
それでも食い下がる。
祖父が根負けするまで、二人の愛の遍歴を説明してくれた。
二人の同級生だからこそ解ること。
智恵の人柄・世界観。
そして初恋故の重み。
智恵が愛した正樹。
その娘に憑依してまで愛を貫く。
でも決して浮気ではない。
きっと真吾は、そんな智恵だからこそ愛したのだ。
祖父はその事実を沙耶の心意気で悟った。
――パパが好きか?――
美紀に聞く祖父。
美紀は大きく頷いた。
そして祖父はやっと婚約を承知した。
秀樹と直樹が慌てて帰って来た。
二人は大阪行きを画策したことがバレたのだと思ったのだ。
でも祖父は、美紀の卒業式に出席するために大阪から駆けつけたと説明した。
まだだいぶ時間はあったのだが、他の口実は見つからなかった。
――君達のことも相談したくてね――
「親父にはまだ何も?」
祖父はそっと頷いた。
――君達は好きにすればいいよ――
そのメモを見て、二人はふっと胸を撫でおろした。
二人はその後、大の家に向かった。
実は大が一番騒いでいたのだ。
美紀ちゃんに何かあったのではないかと……
大はのんびり屋だったけど、美紀に関しては鋭かったのだ。
結婚式は卒業式後に正式に決まった。
それなら、祖父が出席出来るから。
そう思いながら正樹は苦笑いをした。
元々そのつもりで式場をおさえていたことを思い出したからだった。


