「うん、わかった」
とは言ったものの…
うーん、人が多い…
「あ、ごめんなさい…」
いろんな人とぶつかる
すると、ぐいっと腕を引っ張られた
「わっ…!」
引っ張られて脇にある通路へ入った
「危うく押し潰されるところだったな」
そう笑った顔…
「ゆっ勇志くん!?」
ジャージ姿の勇志くんだった
「こっちから外に出られるよ」
勇志くんは向こうを指差し、歩きだした
私も後ろからついていく
数メートルのところにドアがあった
ドアを開けると外に出られた
「ここは選手が使う裏口みたいなものでさ、
みんなここから出入りすんの」
「えっ、私も使っちゃっていいの?」

