「お前を迎えに行く前に引き取りに行ってきた」
私の手のひらに箱を置いた
開けると…
「指輪…」
綺麗な指輪が入っていた
「お前はあと1年、大学があるから転勤先には連れてってやれねえけど…約束はできるだろ?」
約束…?
「結婚しよう、茜…卒業したら迎えに行く」
ウソ…
「私と…?」
「他に誰がいるんだよ」
はは…っと亮太さんは笑った
「私でいいの?」
「当たり前だろ」
「本当に…?」
「聞きすぎ」
亮太さんは私の唇に軽くキスした
「また泣いてるし。泣き虫だな」
私の目から再び涙がこぼれた
「茜、指輪貸して」
亮太さんは箱から指輪を取り出した
私の左手薬指にはまっているペアリングを外し、新たに指輪をはめた

