「言ってることと、顔が全然合ってねえぞ」
「ち、違うの…これは」
慌てて涙を拭った
けれど、涙は全く止まらない
すると…亮太さんは私を抱き締めた
温もりが私を包む
「一昨日はごめんな。キツい言い方した。茜、言いたい事があるなら言って」
私は糸が切れたかのように泣いた
「あんな言い方されて…怖かった」
「ごめん…」
「どうして…転勤のこと黙ってたの?」
次々とこぼれる涙
「黙ってて悪かった。渡したい物があって、それが来てから言おうと思ってた」
「渡したい物って…?」
亮太さんは私から体を離して、自室に行った
出てくると小さな箱を持っていた
そして、私の前で立ち膝をついた

