(亮太side)
親父が来たことに驚いた
しかも、いきなり見合いの話を持ちかけてくるなんて…
心配そうに俺のところに来た茜を実家に先に行っててと言い、送り出した
今は親父とあまり合わせたくない…
「今のお嬢さんは?」
リビングのソファに腰を下ろす親父
「彼女」
俺のその言葉に親父はため息をついた
「別れろ。亮太…お前には会社を継いでもらわなければならないんだ」
家のため…
また俺は自分のしたいことを諦めなければならないのか…?
アイツは…
茜だけはどうしても諦められない
「見合いをするぐらいなら、俺は家から出る」
「何を言ってるんだ…!?」
そこだけは譲れない
「…最終的には父さんが決める。覚悟はしておけ。今日は帰る」
親父はまたため息をついて、出て行った
父さん…
つまり、俺のじいさんだ…
このマンションの大家であり、俺の勤めている会社の会長

