出ると亮太さんが立っていた
「遅れて悪かったな…」
申し訳ないという顔を見せた
でも、それ以上に悲しそうな顔…
「ううん…ねえ、少し外歩かない?」
亮太さんは頷いた
お父さんとお母さんに説明して外に少し出ると伝えた
寒い冬空の下
私たちは手を繋いで歩いた
沈黙が2人の間に流れる
「あのな…茜」
沈黙を破ったのは亮太さんだった
「さっき親父が来ただろ?その話がさ…」
亮太さんは立ち止まり、私の手を強く握った
「見合いをしろっていう…話だったんだ」
お見合い…?
いきなりすぎる言葉に私は何も言えなかった
俯く亮太さんは"見て欲しい物がある"と言って家に停めてある車に私を乗せた
向かった先は私たちのマンション

