「少しなら…大丈夫だよ」
すぐに行けるように荷物を持って、私は外に出た
勇志くん…なんだろう?
公園に行くとバスケ部のジャージ姿の勇志くんがいた
「勇志くん」
声をかけると、勇志くんはふり返る
「ごめんな。急に呼び出して…
出かけるところだった?」
「うん、でも大丈夫だよ。どうしたの?
勇志くん」
勇志くんは私の前に立ち、真っ直ぐに目を向けられた
「茜…俺が花火誘った理由わかる?って
聞いたよな?」
「うん…」
「それはそのままの意味なんだ…
俺は茜が好きだ」
真っ直ぐの視線
真っ直ぐな言葉
とっさに私は視線を逸らしてしまった…
けれど、脳裏には…
言葉にしなきゃ何も伝わらないよ
香澄ちゃんの言葉が響いた

