微かに風が頬を撫でる。少しずつだが、涼しくなってきていた。 『このことは他言無用だからな。あっちにバレたらただじゃすまない…少なくとも成功させるまでは知られたらいけない』 ゆっくりと息を整える。久々の仕事の話に胸が高鳴っていた。 勘というか、闘争心というか…それが俺を掻き立てる。 俺の中には、違う別の俺がいるような気さえする時がある。 戦いを欲して止まない時が。