日曜日の街は外出する人が多い。
今日みたいに青空なら尚更だ。
よってなかなか発見できないかと思いきや、案外簡単に火叉七はあかりを見つけることができた。
彼女の臭いをちゃんと嗅ぎ分ける鼻のおかげか、しっかり彼女の足音を聞き分ける耳のおかげか。
とにかく、火叉七は狐である自分に感謝しつつ、あかりの腕を掴んで引き留めた。
「待って!あかり!」
「え…火叉七さん?」
追いかけて来たのが火叉七であったことに驚きを隠せない。
あかりは目を丸くして彼と向かい合った。
「俺…そのっ…あの……あんたが泣いてないか、心配で…!」
真っ赤になって言った本心。
正直なことしか口に出せない性分の火叉七は照れながらあかりを真っ直ぐ見つめた。
その強い瞳に吸い込まれそうになったあかりは、息を呑んでから気づく。
――嗚呼…私、不謹慎だな…
気づいてしまった、嬉しさ。
「どうしよう…。追いかけてきてくれたのが火叉七さんで……すごく嬉しいって…思ってる」



