「大丈夫。遅れてないよ」
玖羅加の声を聞いて安堵する。
水真馳は遊真と一緒に火叉七の隣に座った。
「水真馳おじさん、ホストみたい…」
ちらっと見遣って火叉七が言えば、水真馳はクスリと笑った。
「そうですか?洋装はあまり馴染みがないので、街の若者を見て参考にしたのですが…」
「似合いよのう」
「長髪はダメじゃないかしら?今の雄の間では短髪が流行りよ」
嵐華と可愛が横から口を出す。
そんな彼らには無関心だと言わんばかりにそっぽを向いている遊真。
「おい、遊真」
「なんだ」
飛牙に話し掛けられ、とりあえず返事をする。
「お前、一人だけ着物ではないか」
「べつに構わないだろう?これが落ち着くんだ」
「まあ、百歩譲って着物は良しとしよう。だがな、その手にある頭蓋骨。人の世でそれはまずいだろう。仕舞え」
「仕舞えだと?侮辱かっ…!」



