私が涙目でたのむと、凪くんは長くため息をついた。 そして私の頭を、ぽんと優しくなでる。 「そういう顔すんなよ。……わかったから」 「ほんとう!? ありがとう!」 「ったく……」 よかったぁ。 凪くんはやっぱり優しいっ。 「かわいい動物選んであげてね!」 「……後悔すんなよ」 笑顔で言った私に、凪くんはそう小さくぼそりと返したけど、 やっぱり私には聞こえなかった。 : : * ・