ピンポーン



『はーい』



『あっ、えのきです』



『あら?えのき?待っててね』



玉子にそっくりな声だから、玉子がインターホンに出た!と思ったら、玉子ズママさんだった




『何回か来てくれてるわよね?ありがとうね』




『これ、バイトしてるケーキ屋さんのケーキです。あと一応授業ノートのコピー』



『ありがとう。幸に渡すわね。』



『玉子は…どうなんでしょう?』




『ほとんど、部屋に篭ってるわ。今までなかった事だから、心配だけど。でも、まぁ、今まで頑張ってきたから、人生の夏休みみたいな感じかなって、見守ることにしてるのよ』



『そうですか…』




『大丈夫よ。あの子頑張りすぎてたから、丁度いいのよ。理由は言わないから、わからないけど、まぁ、母親の勘で男かなって感じだけど』




さすが、母親、あなどれんな



『高校入って、びっくりするくらい、がり勉ちゃんになって、急に引きこもり。極端なのよね、やることが。ガキなんだから』



玉子の母だけある

毒舌ぶりは健在だ