『どした?美味しくないか?』



『いや、そうじゃなくて、じっ、自分で食べれる』




『えのきは照れ屋だな』




そう、美月と呼ばれたのは、あの時だけ


篠田はずるいわ


ここぞって時に女の壷押さえてるわ


そら、モテるわ



ずっと美月と呼ばず、何もなかったかのようにえのきと呼ぶ



次呼ばれる時は、きっとあの時…
そっ、あの時じゃねー?


あー気ぃ狂いそー



『どした?やっぱ美味しくないか?』


またまたまた、一人妄想に、いけないいけない




『ひより行くよー』



あの子ひよりって言うんだ


ずっと見てたな…


あの子、一年かなぁ


まだ、こう制服が着慣れてない感じが、そんな感じがする



一年にまで、目をむけられる色男…


いつまでたっても、慣れないなぁ


しかもわかんないけど、簡単じゃなさそうな思いを感じるー



あー、なんかなんかねぇ



モテる男を彼氏に持つと苦労が堪えないねぇ、やれやれだよ