「本当だぜ!珍しくてカッコいいじゃん!俺何か俊だぞ、俊!!」


自分の名前が嫌いなんかぁ?
しゃあない、ここはウチが………って思ったら…


「俊の名前は母さんと父さんが一生懸命考えたんだ。それを嫌だと言うのか?」


これまた整った顔しとるのが出てきよった。
せやけど、俊とは違って身長高いなぁ。


「あっ、初めまして、荵です。どうぞ宜しく、狸鬼」


「あ、あぁ。よろしゅう」


あまりの礼儀正しさに動揺してもうた。
にしても、この家のもんは全員急に呼び捨てすんのが多いなぁ。
まぁ、ウチも呼び捨てにしたるけど 笑


「お?」


フラりとやってきた身長高い男。
明らかに無口そうやな。
しかも、機嫌悪そうや。