それからあたしは、友梨と小夏の話にも、授業にも、うまく集中できないまま。 だって、これは一大事だ。 一緒の場所に住んでるとはいえ、あたしと田中が一緒に帰ったことなんて、ゼロ。 しかも校門で待ち合わせ、なんて… なんか… カップルみたいじゃない!? 「おっ、おまたせ~!!!」 あっという間に放課後が来て、掃除を終えたあたしは校門に急いだ。 「お~」 田中が、壁に寄りかかっていた体を起こす。 「掃除お疲れ」 「あ、ありがとう…!」 なんか、緊張する…!