伊織は恭祐くんと話してるから、私は美桜と話すことにした。 「私、今日早かったでしょ!?」 「そうね。結構早く来ていたんじゃない?」 「昨日楽しみすぎて朝早く起きちゃった!」 遠足前日の小学生? 「それよりー。葵は彼氏と手を繋いでご登場ですか!ラブラブ~」 「な、違うわよ!!伊織が勝手に繋いできたからしょうがなく…」 「へー、しょうがなくなの?じゃあ放そうか」 「え…」 冷やかしてくる美桜に反抗していたら、するっと握られていた手が離れた。 思わず伊織の方を見る。