強がり彼女と恋と嘘。

バームクーヘンを棚から沢山出してきて、太田君に渡す。

「わあ…ありがとう会長」

「どういたしまして」

バームクーヘンを見た途端、テンションが上がったのか前髪で見えない目が(たぶん)さっきよりも輝きを増した。

「ん?どうしたの会長」

「いいえ、ただ…美味しそうに食べるなぁ…と思ったの」

ジーッと見てたのが駄目だったのかしら?

太田君は食べづらそうにしている。

「あたしは資料を片付けるから」

そう言って立ち上がったら、グイッと口に何かを突っ込まれた。

「甘…」

「バームクーヘーン美味しいでしょ?」