強がり彼女と恋と嘘。

「ごめんなさい。遅いのに付き合わせてしまって…」

「んーん。大丈夫だから。それに…会長だは女の子でしょ?女の子を暗い中帰らせたら罰が当たるって姉ちゃんが言ってるしね」

太田君のお姉さん、グッジョブです!

「あとさー。まおから連絡きたしね」

まおってまさか…。

「あ、まおって富岡のことだからね」

「やっぱり…」

富岡はいつも余計な事ばかりしてくるのね。

「これ…食べてもいいの?」

唐突に質問してきた太田君の手には、バームクーヘンのカットされたモノがある。

「いいけど…好きなの?」

「うん!お菓子の中で一番好き。紅茶にもよく合うし」

「紅茶じゃなくて、ごめんなさい」