「嬉しい…本当のこと言ってくれて」

そう言うと太田君はあたしを抱きしめた。

温かくてドキドキするの。

「僕も好き…大好き」

「太田君…」

「長かった…。会長に気持ち伝えられるまで」

ぎゅっと抱きしめる腕に力が込められるのが分かった。

「長かった…って。あたし達知り合ってまだ、少しじゃない」

「違うよ…全然違う。僕達…一年の頃、同じクラスだったもん」

「え?」

「やっぱり覚えてないんだ…」

「ごめんなさい…」