「…ふっ…楓弥君…!ち、違うのこれは…」
「何が違うっつーんだよ。どっからどう見てもブス共が豚をいじめてるんじゃねえか」
「そーそ、しらばっくれるんじゃあありませんよ。桃真先生怒っちゃうぞ、めっ!」
何かが大幅に間違っていることを気付いてほしいよ。豚って。ブスのが良かったよね。
先輩たちはかたかた震えて、何か言い訳しようと頑張ってらっしゃる。
「…あ、あのね、あの子があたしの彼氏バカにしてくるの。だから……」
茶髪さんが言う。嘘、悪者にされちゃったよ。
双子は眉を寄せて怪訝な顔をし―――あたしに視線を向けた。
そしてすぐに先輩たちへと戻す。