「……あのさ」 「はいっ!何?!」 「オマエ、可愛いな」 「へっ…!?」 な、なになになになに。 急に来たんだけど。 まさかここでその台詞がくるとは思わず、一瞬にして顔が真っ赤になってしまった。 か、可愛いとか、言われ慣れてないというか。 「…可愛」 「…、っ」 楓弥はゆっくり近づいてきて、あたしの髪を優しく撫でて、そこに唇を落とす。 な、な、なにしてんですか。 戸惑って少し距離を置けば、楓弥があたしを見た。 いつの間にか楓弥の瞳は、『男』の目に変貌していた。