そんな声されたらあたし顔がもっと熱くなっちゃうんですが。 「………戻るか」 「…………う、ん」 差し出された右手をあたしは自分でも驚くくらい素直にとっていた。 なんか楓弥が余裕の表情でムカつくなー、そんなことを考えて。 ………………んー。 ちょっと考えて、思いついた。 ……ムカつくから、楓弥の余裕をなくしてやれ。 差し出された手をぐいっと引っ張って、「うぉ、っ!」と楓弥がびっくりしている間に。 ―――――――――――ちゅ、と唇を重ねる。 「………!?う、な…っ」 「へっへっへ」