「っ」 どうしよ、声出なくなってきた。 あまりの恐怖に無意識に涙が出てくる。 「…………ねぇ、ここ出て外で話さない?」 「っ、」 やめて。 男は掴んでいた腕をそのまま引っ張り上げて、あたしを教室から無理やり出そうとする。 ホントに声が出ない。 「~~~~っ」 「ほら早く」 ぐいぐい、抵抗するあたしをよそに男はずんずん前へ進む。 ――――――――と。 「お客様」 後ろからあたしが知った声が、響いた。